太陽熱温水器の作成(5)

1/2は幸いにして曇りがちですが、日差しも時々出たので、作成した太陽熱温水器のテストをしました。
蓄熱層は車の洗車用のポリバケツ、循環システムは、お風呂ポンプです。
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温室箱がどれくらいの温度になるかを計測するために温度ロガーを温室箱の中に1つ、温室箱の裏の日陰に1つ設置しました。
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まず循環をさせないで、日が当たった後にポンプを動かして、お湯になるか見てみました。朝9時すぎの日差しはあまり強くありませんので、集熱器の分だけほの暖かいお湯が出てきておしまい、という感じでした。この時外気温は10℃、温室箱内は30℃程度でした。
しばらくすると、日差しが十分あたるようになりました。そうすると、状況は一変、温室箱の中は50℃を超えました。お湯も、循環をしていないと、触れない程度のお湯になります。こういう状況だと、循環をさせていないと、ホースの耐熱が心配なぐらいで、循環をしばらく継続させてみました。ポリバケツは断熱等は全くしていませんが十分に温かいお湯になりました。ポリバケツ蓄熱層と集熱器の間のホースは断熱をしていないので、触ると暖かく、ここから熱がどんどん逃げていそうです。
しかし、日差しがなくなると、循環をさせていると今度は集熱器がラジエーターとして働くので冷めてくると思われます。日差しがなくなってしばらくすると、温室箱のなかは35℃程度に冷め、ポリバケツの中の水、集熱器とポリバケツの間の配管の水はあっという間に冷えてしまいました。
温度変化20120102.png
と思っていたら、どうやら寒冷前線の通過?のようで、冷たい雨が降り始めました。。。
温室箱は雨が入り込まないようにしておかないといけませんね。
この実験から、
1)集熱器が熱くなった時だけポンプを回す制御が重要(もらった熱を返さないため)
2)蓄熱漕や集熱器までの配管のロスを減らすことが必要(もらった熱を失わないよう)
3)集熱器は太陽光が当たるとかなり熱くなるのでその時は水の循環が必須(熱くなりすぎて壊さないことと)
4)温室箱は雨のことを考えて作ること。
ということで、実用品を作るには、かなりいろいろな点の工夫が必要そうです。
熱効率を計算するには入射日射量と水の温度も計測する必要があるのですが、そちらはおいおい進めていきます。
まずは、雨が降っても大丈夫なように木に防腐塗装をすることと、蓄熱漕を温室箱の上方に置けるようにして、サーモサイフォンが働くようにして、ポンプ循環しなくても集熱器のホースを熱で痛めないようにしておくことが最初ですね。