すでに数か月前の話を今記憶をたどって書いているので、時系列的に間違った記述になっているかもしれませんが、なるべく正しい順序でかいていこうと思います。
設計をやっているおじにプランのアドバイスをもらうと、基本計画を立ててくれることになりましたが、おじからプランを出してもらうまえにいくつか重要なアドバイスをもらいました。
まず、私の計画は要素をてんこ盛りに積み上げているなどのため、予算に見合わず、おそらく、建物が立たないであろうこと。
私の考えていた予算の「倍」はかかる。と言われショックでした。
また、なぜこのようなことになるのか、それは根本的な考え方がちぐはぐだからだとアドバイス。
建物は、フレキシブルであるべきであること。住まいに住む人の一生のなかで、その人が同じ生活であり続けることがないのと同じに、建物は、その変化する生活にフレキシブルに対応できる必要があること。
今の生活だけを考えてつくってしまうと、その変化に対応できないので、時間軸を織り込んで考える必要があること。
新築時にいろいろなことを欲張りに盛り込みすぎだが、時間軸の中で達成することを考えるべき。人生は続くのだから。また、家の維持には多額の費用がかかる。無駄な要素を排して、フレキシブルなものにすることを第一に考えるべきなのは、経済面からもいえること。
建物がフレキシブルであることだけでなく、そこに住まう人もフレキシブルであるべきこと。
だいたいこんなニュアンスのアドバイスをもらったように思います。
そのうえで具体的なアドバイスとしては、
・無駄な大きさの部屋を作らず、小さな家にすること。
・2F水回りはコストに影響がある。
・高齢化したときのことを考えると、1Fのみで生活が行えるようにするべき => 1F和室の適切な確保。水回り等を1Fに置くこと。
・部屋を小分けにせず、不必要な部屋を作らないこと。
・キッチンはクローズドがよい。台所というのは本来危険で、汚いところ。
・通風は、南-北や東-南のようなペアの通風路がないと通らない。また、通風距離が長いと風が通らない。
・収納はあればあるだけ物をため込むことにも注意が必要。坪60万としてその費用に見合った価値のあるものを入れているのか?
・メンテナンスコストとイニシャルコストをバランスよく考えること。
そのようなことを踏まえつつ、おじにプランをもらうことになりました。
プラン検討(ハウスメーカー)
まず、ハウスメーカーですが、木軸の得意な大手のメーカー(S社)にプランをいただきました。
予算を伝えていたので、私は最初は39坪程度の家を想定していたのですが、最初から面積の絞ったプラン(33坪程度?)を示されました。今思うと、これは最終形を念頭にメーカーの方も考えて着地点を設定されていたのだろうと思いますが、当時の私は「狭い!」と思いました。
和室が4畳半、水回りが2Fにあるプランです。
水回りが2Fは、最初は、洗濯、物干し、洗濯物の収納を1フロアで完結させることを念頭に相談していたためにこのようなプランが出てきました。
プランを見て思ったことは、2F水回りの条件を外して考えたほうがいいかも、ということでした。
洗濯物干しをするのにこのメーカーのプランだと、バルコニに干す、雨の日は、多目的室で干すということでした。ただ、多目的室(書斎など)は、湿度が適当でないといけないもの(本)を置くところと思っているので、そこで洗濯物を干すという話をされたメーカーさんにはこちらのイメージが十分に伝わっていないのではと感じました。
少し配置をいじっていただき、また打ち合わせをすることにしましたが、なんとなく違和感があり、どうしたものかと思いました。
スライディングルーフに関しては、提案に入れていただいていたのですが、3Fとみなされる恐れが大とのことで、対策を検討していただくことになりました。
間取り検討開始
今はプランもかなり固まってきていますが、間取りなどプランを固めるまでのいきさつについても書いていくことにしたいと思います。
まず、プランを立てるにあたって、A4数枚に家を建てるにあたってやりたいことを書きました。
これは、プランを考えてもらう人に渡して、こちらの考えていることを伝えるために書きました。
基本的な考え方を記載しました。
敷地を75坪程度と比較的広めにとったので、
・日当たりがよく、風通しの良い家にしたい。
・東と、南に庭を十分にとりたい。菜園を置く。
・駐車場は、2台(夫婦両方とも車に乗る必要あり)+親が来た時に止められるよう追加1台が置けるスペースをとる。駐車場の入り方(これは土地を決めた時に検討した結果があるので)。
法規制などの条件についても記載しました。うちは、
・第一種中高層住居専用地域、準防火地域
敷地が広いので、いわゆる建蔽率、容積率は全く問題になりません(というより、大きな家を建てる予算が残ってません)が、準防火なので、サッシの内容に制約が出ます。
次に、部屋の種類とその内容、大体の広さについて、素人ながら考えを書いていきます。
・和室は、親が来訪したときの寝室として必要 6畳程度
・LDKがつながっていること。1F 庭が見えるとよい。Kで作業をしながらも庭を見たい。
・Kから勝手口があり、ゴミ仮置きは屋外に置きたい。
・水回り(トイレ・風呂・洗面室)
洗面室で洗濯したら、室内干しもでき、また、屋外の庇のあるところにすぐに干せるといいな。
・寝室 6畳+ウォークインクロゼット 2Fに
・子供室 2Fに4.5畳
・多目的室(いわゆる「書斎」ですが、「図書館」「工房」的な要素もねらう) 2Fに
これらが必要なスペースで他に、「夢」的なことも書いてみました。
・工作室(仕事が忙しくてなかなか何もできませんが、夢は夢として。。。!)
・土間(物置ですね)
・スライディングルーフ。これは、屋根が開くもので、この中に天体望遠鏡を入れておいて、夜空を見よう、というわけです。
・太陽光発電 時代が時代なので。。。?
・太陽熱温水
・電気自動車への将来対応(充電)
・無垢フローリング
・天井高の高い家
・屋内ガレージ?
あとは、こまごまと検討項目、心配事など。。。
・布団干しにバルコニは要るか?
・階段の踊り場は?
・階段はリビングの方からあがるか、玄関から上がるか? これについては、我が家はリビングを通るようにしたいと思っていますが、異論もあるでしょう。
・玄関のスタイル?ホールを置くか、LDに直接入るタイプか?
これなんですが、アメリカの家って結構リビング的なスペースに直接入るような家、キッチンに直接入るような家が多くて、あまり、「玄関」という形で必要とは思っていませんが、考え方を整理してみたいと思いました。
・通風計画 トイレ、風呂、キッチンの臭気、湿気を速やかに排出することは重要。
・夏の日射抑制、通風採光計画
日当たりがよく、風通しの良いというテーゼで考えるわけですが、ある程度現在の高断熱・高気密住宅と相いれない考え方ですね。これも人によって大きく考えが違っているところでしょう。
それから、大事なこと、予算!
これは直接文章に書くのがなんとなくためらわれたので、すでに方向性の出ている土地の値段をかき、工務店等で相談するときに大体考えている予算を口頭でお伝えしました。
私の場合、土地と建物(諸経費込み)の費用、を比べると、5.5対4.5程度の予算を念頭に進めています。
土地の費用負担が重めになったので、否応なしに、建物はローコストを目指さなければなりません。
このような文章を持って、相談をするわけですが、ハウスメーカーの方と話をした時はこのような文章ができていなかったので、口頭で相談をしながらハウスメーカーの方にはプラン案をいただきました。工務店にも3か所お話をうかがいましたが、その時は文章を渡して、そのうえで相談をし、プラン案と粗い見積もりをもらいました。また、おじにアドバイスをもらっているので、プランについてもおじに相談をすることにもしました。
そのような形で3種類(ハウスメーカー1社、工務店3店、建築家)の方向で相談を始めたわけです。