mchf LPFの調整(1)

まずhigh band のLPFを回路図の定数に近いものにして特性を測りました。

回路図では8T(0.26uH), 9T(0.32uH), 8T(0.26uH)のトロイダルコイル、100p, 220p, 220p, 100p のコンデンサから構成されていますが、Nanovna でのインダクタンスの測定結果を踏まえて巻き戻しつつ、定数を調整しました。結果6Tで280nH, 270nH 、7Tで350nHを得ましたので、これでいくことにしました。

巻きなおしたトロイダルコイルを実装した後、LPFの特性をNanovnaで計測しました。

NanoVNAでのハイバンド(21MHz and up)LPF測定結果

21-28MHz 帯の通過帯域ではおおむね0.5dB 以内の減衰なので、おおむねOKかと思います。この程度で高調波が-60dB内に抑えられるかは、PAのバイアス等にもよると思いますが、後で計測してみたいと思います。

mchf v0.6 を作ってます。

だいぶ前にmchf のキットを買って組み立てていることをこれに書いていたんですが、ケースに収めようと買った中華のケースが微妙な品物で収まらず、当時局免を切らしていたこともあり情熱が続かず放置してました。久しぶりに局免をおろしたので、このキットも完成させよう、と考えました。

それで今回は頑張って作って、ダミーロードを使った送信テスト、まではこぎつけました。

ケースへは、一度は入れてみようということで、無理やり入れてみました。4つのMOSFETやらレギュレーターをアルミケースに取り付けるのは、FETの放熱タブにM3ナットをはんだ付けする力業で解決。また、そのままではケースにLCDのゲタの高さ分だけ高くて収まらないなということで、思い切ってLCDをUI基板に直付けの暴挙までやりました。でもこれは大失敗。ここまでしても約2mm分収まらないということがわかり、これはもうこのケースに収めるのをあきらめて、ほかのケースを買いました(納品まち)。こちらにも収まらなかったらケースを自分で穴あけして作るかな。。。と思っています。

さて、一応形になって送信テストをしてみたんですが、20m バンドが4Wぐらいしか出ない。ハイバンドが軒並みほとんど出ない。という状況でした。いちおうこれを完成させたら移動用のリグとして使ってみたいと思っているので、送信ができる状態にして、各バンドのスプリアスをスペアナで計測して、JARDか何かで保証認定取って、局免許の第2送信機にしたいと思っているんです。が、まず、パワーが出ない。ので今それを直そうとしているところです。

40mや80mバンドではばっちりパワーが出ているので、これはLPFだな。ということで、一度無理やりケースに収めたmchfをバラシて、RF基板のLPFに、最近思いつきで買ったNanovna v2 をジャンク箱に転がっているBNCコネクターやSMAコネクターにバラ線をつないだ治具を使ってつなぎます。

それで、パワーの全くでないハイバンド用のLPFを測定したところ、24.4MHzで-3dB 28MHzで-13dB 程度でした。パワー出るわけない。また、20mバンドも4Wしか出なかったのでこちらも測定してみたら、13.5MHz で-3dB 14MHzで-5dB程度。こちらもLPFの周波数が低すぎます。

それで、LPFに使っている手巻きのトロイダルコアのインダクタンスを同じくNanovnaで測ります。

インダクタンスをNanovna v2で測定。

そうしたら、回路図に記載されているインダクタンスと全く違う値。ある意味原因がわかって安心しました。巻き数を減らしながらインダクタンスを測り、大体1Tで0.09uH程度ということで、ずいぶん1T当たりのインダクタンスが回路図と違うなあ。なんでやねん。。。

一通り、回路図の定数に近い値になるようにして一度組みなおすことにします。

MCHF rf board 51ohm for reference! and toroidal coil for LPF

一方、あまり緩いLPFだと高調波-60dBが通らないような気がしている。

そのあとは、近接のスプリアスもクリアできるのか?不安は尽きませんね。。。

それと、保証認定を通すのに1GHzまで測定データが必要そうなので、思い切って安めのスペアナ(RIGOL DSA815-TG)もe-bayでポチってしまいました(1年以内に校正証明、がなくても保証認定はとれそうなので・・・).スペアナを買ったので、40dBぐらい落とせる100W 50ohmのATTもポチる。

それから、mchfの免許を通すのに挫折しても春になったら移動運用はしてみたいので、IC-705もポチってしまう。という本末転倒な状況です。mchfはとりあえず第3送信機ってことで。

学コン(大学への数学)の思い出

ヤフーニュースを見ていたらとても懐かしく感じられたニュースがありました。

世界的数学者も生み出した、60年以上続く学力コンテストの凄み

私も、田舎の高校生の時、大学への数学で学コンやってました。というより、学コンのために東京出版の大学への数学を高校の近所の本屋で毎月買っていたような気がします。

記事でも触れられていますが、学コンの問題って、(私には)パパっと解けるものがほとんどなく、かなーり時間を(それこそ何時間も)費やして考えて解いていました。だいたいは力わざで解くという感じだったように思うのですが、たまーにスッキリとした解き方(というか着想)できれいに回答ができたときは、心が湧きたつ感じを覚えたものでした。夜中に突然思いついて回答を書き始めて夜更かし、ということも何度かあったように思います。

問題集をこなしていく、というのとはまた違う世界があって、大学受験勉強は今一つ何を勉強したか、今や思い出せないのですが、学コンに取り組んだ日々は今でもありありと覚えている。そういう青春の一コマだったと思います。こういう、しつこく、うんうん、考えることで、ふと「わかった!」という瞬間を得ることを、高校時代にやっていたことは、今の自分(や現在の職業選択)にもつながっているところなのかもと今思える、そんな感じです。

学コンの成績はあまり良いほうではなかったけれど、たまーに優秀者になって、ファイルをもらったときなどはやっぱりうれしいものでした。

このヤフーの記事が懐かしく思えたのにはもう一つ個人的理由があります。大学に進学して何年か、ここで紹介されている東京出版の編集部に「学コンマン」としてお世話になっていました。記事の写真の浦辺さんのお元気な姿を拝見し、とてもとても懐かしく、これを書かざるを得ない感じです。

「学コンマン」のアルバイトは、問題解く方もなかなか大変なものですが、添削もなかなかハードな仕事でした。問題の解は、いくつものアプローチがあるものなので、一応何通りかのアプローチを予習して添削に取り掛かるのですが、想定通りの回答をしておられない方も多々あり、その方の組み立てた回答のロジックをたどりつつ、最終的に間違っている場合には、どこで論理に問題が出たのかを見つけ出し、指摘する必要がありますし、一見正解の場合にも、論理の穴がないかしっかり押えて指摘する必要があります(結構このパターンが多い)。中には、全く意味不明の論理展開をされている方もおられ(結構このパターンも多い)、採点でしたら、意味不明0点としたいところですが、添削なので、こちらも回答した方の意図を探るという、今思うとなかなか難しいことを、よく何年も続けてやれたな、と思います。ただ、私を指名してくれる方もおられ、指名されると、やっぱりしっかり見てあげなくては、となりますので、時給換算するととても言えないような時間をかけて見るようなこともありました。

記事の写真脚注で「優秀な答案は論理がすっと追えるという」とありますが、これは相当ぼやかした表現で、「論理がすっと追える答案はあまりない」が割と本当のところでしょう。。。

ともあれ、この記事はとても良い記事なので、ぜひ皆さんにも読んでもらいたい、そして学コンにも取り組んでみてほしい。と思いました。

木星と土星と”大接近”

というニュースを見て、年末進行の折ではありますが、望遠鏡引っ張り出してみてみました。日没前後の短い時間帯で低い高度ではありますが、望遠鏡の170倍の視野に一緒に木星、ガリレオ衛星、土星、土星の衛星が全部勢ぞろいという、世にも不思議な光景を見ることができました。娘に見せたら―「おー」って言ってそれっきり?それじゃあしょうがないなあ、望遠鏡についている8倍程度のファインダーで木星が円盤状に見えるか?や、ファインダーで土星の環が見えるか?望遠鏡を使わず眼で木星土星が分解できるか(これは簡単)?を娘と競いました。娘はファインダーでも土星の輪が見える(というか長細い星に見える)と言っていたけど本当かな?

そのあとせっかくだからと写真を撮ってみましたが、視野ぎりぎりだったので、スタッキングで土星が視野の外側になってしまってうまく絵になってませんが、とりあえず、比較的ましなものを。木星と土星の明るさの差が激しすぎる。

Saturn, Jupiter, and Galilean satellites. 2020/12/21 17:18 JST FL=1200mm ASI224MC

山散歩

コロナの感染拡大になってから、運動不足でしょうがないです。緊急事態宣言の時は、周りを散歩とか時々していたんですが、最近は仕事の出勤も増え、忙しくて本当に運動する余裕がありませんでした。

今日は部活の娘を駅まで送ったついでに、山散歩をしてみました。暑がりの私は夏は無理ですが、もう涼しくなって久しいので、近所の山行こうか・・・と思ったんですが、でもいきなり高めの山に行くと死んでしまうかもしれない!?と思って、まず散歩レベルから。

こちらにあるコースを逆から、という感じで、まず鶴巻温泉降りて、鶴巻温泉街を抜けて東名くぐったところからの登山道を上ります。ここでいきなり50mほどの登りになりますが、運動不足がたたったか、準備運動もなく上り始めたせいか、早くも心臓バクバクです。ちょっと、だいぶ?大丈夫かな?残り6kmはあるけど、だめかもしんない。と、思いながらなんとか尾根に上がったら、そのあとは、ずっと尾根沿いで傾斜もなく歩きやすい道でした。途中、吾妻山にはあずまやもあり、朝で歩く人もまれにしかおらず、適度に汗も出てきて、気持ちの良い散歩ができました。弘法山のあたりは秦野市の公園になっていることもあり、かなり人もたくさんいるので、ちょっと苦手な感じで、寄り道もせずさっさと権現山から急な坂を下りました。坂を下りたらもう、車通りの多い秦野の市街です。だらだらと歩いて秦野駅から電車で家に帰りました。

人が多いのは、気を使って散歩のペースが乱れるので、次は、善波峠から大山の方に回っていこうかななんて思っているところ。今回は紅葉はまだだったけど、来週ぐらいにはもう少しは紅葉しているといいな。