夏休みあれこれ(星空観望会)

今年は夏休みに娘連れてあちこち行ってきました。

まず、乙女高原星空観望会に行きました。ここのところ、参加しても雨が降ったりとなかなか星空を拝めず、今回も雨でずっと鏡面の検査してたりかな?と思ってましたが、今回は夜半から晴れてきて、ペルセウス流星群と思しき流れ星をいくつか見ることができました。

今回はいつも使っている20cmのドブソニアンに上下微動をつけて持ってきたけど、微動機構と耳軸をクランプする方法に難あり。ドブソニアンで散開星団や球状星団、あとはアンドロメダ銀河などを眺めながら、並行してペルセウス座流星群の観測をしようと、この間買ったカメラをPCにつないで、全天の写真キャプチャをしてみた。写真撮影の方も、準備不足でピントを合わせ切ることができず、あんまりうまくいかなかったけど、一応流れ星が写っているのを下に。

天の川ってこんなに明るかったっけ?というのが今回の観望での印象。

ZWO ASI224MCについてきたレンズそのままでSmartCap 3.1 で真上に向けてキャプチャ(各フレーム露出20秒ぐらい)。データからカラーの画像の作り方がわからなかったので、Autostakkert でカラー表示させてスクリーンキャプチャして貼り付けた。
左側が北天で、左下にペルセウス座が見えている。

娘も流星群を観望会に来た人たちと一緒に見て楽しかった様子。観望会で見ると、流星を見つけた人が声を出すので、見えた!見えない。。。で盛り上がれます。

父は、さらに並行して研磨ワークショップで使っているフーコーテスターの部品を変更設計して、3Dプリントしたりしていたので、割と忙しく、娘はほぼ放置、独立にそれぞれ好きなことをやっているような感じ。

何やかやと、結局4時ころまで起きていて(11時過ぎから1時間ちょっと娘に起こされるまで寝たけど)、そのあと8時半まで爆睡。朝ごはんを頂き、道具の片付けをしたりして、あーもう少し逗留できたらな、なんて思いながら神戸方面の実家に向け出発。この時点で昼前だったので、神戸までの道のりが長いなーと不安に。

そうそう、今回は11日に神奈川県から観望会会場まで圏央道、中央道を勝沼まで走りましたが、渋滞ほぼ無し!どうも、通常の土日の高速割引の日程が9,10 日に前倒しされたための様子。道理で9日10日がいつもより夏休みっぽい車が多くて、通勤が大変だったんだと納得とともに、お盆の帰省シーズンをみんな前にずらしちゃったのねということで、料金の高い安いの影響は非常に大きいんだなということを再認識。

惑星の写真を撮る

この間、望遠鏡で土星と火星の写真を撮ろうとしたのだけど、結構難しくて、もう少しちゃんと取りたいなと考えて遊んでいるところです。

とりあえず、カメラは今どきのを買おう、ということで、

https://www.google.com/search?q=zwo+asi224mc&ie=utf-8&oe=utf-8&client=firefox-b-ab

のを(ZWO ASI224MC)買いました。ついでにアマゾンで、激安の拡大撮影アダプターを買いました。ちょっとこれは勇み足で失敗。焦点を合うようにするためには、31.7mm の接眼部に取り付けたではだめで、もっと手前にアダプターを付ける必要があった。アリ溝で拡大アダプターを取り換えられるように準備できればよかったのだけど、普通のアイピースに取り換えるのが面倒。

sharpcap というソフトでカメラキャプチャを行い、autostakkert という画像をスタックするソフトで処理しただけですが、一応目で見えているものは表現できるようになった。

土星。

2018/8/5 土星

あと、火星。毎日似たような時間に見れば少しずつ他の場所の模様も見えるはず。

2018/8/5 21hJST の火星

今日は、大気の揺らぎが大きく、また、ピント合わせが大変なので、電動フォーカサーを作り始めたのだけど、電気回りの準備まで手が回らなかったため、相変わらず手動で試行錯誤でピント合わせ。

一応ステッピングモーターがギアで、ノブの軸を回すようになっているけど、電気まで手が回らず。無線でつないで完全自動化したい。

火星大接近

昨日は、火星大接近でしたね。テレビのニュースでも取り上げられていて、私などは、「昨日だけの天体現象じゃないんだけどな。。。」なんて思いますが、とはいえ、昨晩はいつものように夜になると曇天、ということもなく、天候も良かったので、私も20cmの反射望遠鏡を引っ張り出してきて、庭で近所の人も交えプチ観望会をやった後、ちょっと撮影をしてみました。

いつもは、20cmの反射はドブソニアン架台で見ているのですが、今日は撮影をしようと思ったのと、近所の人に見せるのにそっちがいいかなと思ったので、しばらく使っていなかった赤道儀をセットしてみました。

我が家の庭は北天が見えないので、極軸は大体北を向けただけですが、それでも惑星をしばらく視野内に収めるためには十分です。

昨日は、木星、土星、大接近中の火星を見ました。木星は、模様が薄いなあとは思いましたが、いつもながらガリレオの衛星がかわいらしく木星の周りにいるのを見ると癒されます。土星は、今年は、わっかが大きく見える時期で、高度も高く3つの惑星の中で一番見ごたえがありますね。わっかの隙間も肉眼でくっきりと見えていました。

写真を撮ろうと思って、鏡面研磨で干渉計測用に使っているUSBカメラを望遠鏡の直焦点に取り付けて、パソコンで動画キャプチャしてみましたが、実は初めての撮影で、かなりいまいちな結果です。目でハッキリ見えているものがちゃんと写せないというのはストレスですね。写真撮影は課題が多くストレスのたまる結果でした。

・写真撮影では望遠鏡のピント合わせが難しい。赤道儀がそんなにがっしりとしてはいないので、焦点合わせをするときに惑星がぶるぶるしちゃってだめですね。上の写真もピントが合っていないと思います。

・USBカメラの露光調節が難しい。

・カメラの視野が狭いので、カメラの視野内への導入がたいへん。

また、今度もう少し研究してみようと思います。

それで、昨日のメインイベントの火星ですが、砂嵐の影響か、どうも見ていてあまり楽しめませんでした。眼視では、模様が何となくありそう、ぐらいで端なるオレンジ色の円盤に近い見え方です。模様が本来かなり見える大きさなんですが、これももう少し長期経過を見ていきたいと思います。写真はまさにオレンジ色の円盤、みたいな写り方で、もっと頑張りましょう、という感じでした。あまりにパッとしない結果ですので、ここに貼るのは遠慮。

8/3 追記 8/2の晩にカメラを変えてやってみた。

ちゃんと模様も見えてます。

鏡面研磨 セリウム磨き 整形

鏡面研磨は、ピッチ盤ができてからそのピッチ盤が利用できる期間はそんなに長くありませんので、できるだけ、毎日研磨に取り組むのが良いです。

というわけで、今日もお休みを利用して研磨に取り組みました。

まず、ピッチ盤は水に浸して保管していますが、磨き始める前に、上のように鏡と型合わせをしました。気温も比較的高いので、10kgで5分も合わせれば十分かなと思います。

セリウムを溶いた液を足して磨き開始。少し磨いては、干渉計で鏡の誤差を計測、その内容を見て磨き方を少し変えて少しまた磨き、また干渉計で検査、というのを繰り返しました。

そんなに連続的にやっているわけではなく、磨いている時間はどんなに長くても5分、大体1分程度で、とにかくまめに様子を見るようにしました。

途中からは、検査結果で山になっているところを減らすつもりで、オーバーハングを外周から5mm~25mm程度の範囲にかけながら磨いたところ、鏡面の誤差が減少していきました。

今日の磨き始めが赤い線の鏡面誤差でPVで0.7波長程度あったのが、少しマシ(黒線)になりました(0.5波長ぐらい?)。個人的にはこれでもかなりの進歩。と思っています。

表面の凸凹の解析結果はこんな感じで、中心に穴がある感じ。

明日も時間が取れたら、鏡面の改善に取り組みたいなーと思っているところ。

(8/14 補記)

波面誤差(wavefront error)のグラフの極性がよくわかりませんでしたので、openfringeのZernike(ゼルニケ)多項式 近似の誤差項を全部0にしたもの(つまり完全な球面鏡)の波面誤差を計算してみました。

すると、上のようになりました。この波面誤差は、放物線鏡ですと誤差0になりますので、球面鏡の誤差が上のようになるということは、プラスに誤差が出ているところが「山」、マイナスに誤差が出ているところが「谷」ということになります。球面鏡の場合でも誤差はPeak-to-Valleyで1/4波長程度ということなので、私の鏡(ひどい双曲面)はまだまだ、ということになります。

鏡面研磨 セリウム磨き

ようやくピッチ盤ができ、セリウム磨きをしました。

鏡のサイズでピッチ盤を切り取ったところ。合わせが不十分なところがあるなあ。。。まいっか。

磨き中の様子。溝は磨き方向45度(つまりななめ)になるようにします。

磨いたら、鏡面検査を干渉計で行いました。上は干渉計(左)と鏡台(右)。

セットに一苦労しますが、あらかじめ、レーザー距離計で球芯距離を測っておき大体干渉計と鏡の距離を合わせておくと楽ちん。

得られた干渉計記録はこんな感じで、openfringeで画像処理をして、波面誤差を出します。

出した結果が、こんな感じですが、当然NG。いろいろと磨いてみましたが面があまり改善しません。考察が必要。。。

干渉計は波面誤差が数字で出てくるのはよいのですが、磨きの面を調節するには、むしろフーコーテスターで見た鏡面の方が鏡面修正の方法が直感的にわかりやすくてよい感じです。うまく併用できたらいいんですが。