2Fトイレ

2Fトイレ、今建築される多くの家が標準仕様的に装備しているものの一つと思います。これは高年齢の方にとっては2Fで過ごすためには必要だということで、私の親も必ず付けるようにとアドバイスしていたし、妻も同様の理由でつけることを望んでいました。
これを私の判断で、つけないことにしました。
理由は下記の通りです。
1. 必要性。若者は1Fまで下りていけば用を足せるので必要ないです。高齢者に誰も必ずなりますが、その時は「2Fは使わない」ことで対策ができます。我が家は、客間として和室を1Fに設けていますが、年を取ったら、1Fの和室を寝室とすればよいでしょう。本当に必要なら、トイレを2Fに作るより、1Fを増築して部屋を取った方が、豊かな空間が作れると思います。また、我が家では庭のスペースは将来の増築余地としても考えます。とはいえ、個人的には、増築をしたいというニーズは出てこないと思っています。年を取ったら、掃除も大変になるのだから、なるべくミニマルな空間で満足してすごすことができるように、今の設計を考えておけばよいのではないかと思います。
2. 費用がかかる。大したことはないといっても、我が家には無視できない費用です。
3. (大して使いもしないのに、)掃除してメンテすべきスペースが2倍!年とって使う必要が出てきたときにちょうど取り換えたりしないといけないのでは?
4. 本来的にくさくて不潔な、水回りスペースを2Fのようなドライで清潔なところに紛れ込ませたくない。
5. 配管を流れる水が、木造家屋の場合、響くので、音じまいをすることが難しい。我が家の場合、2Fトイレのベストスペースの下に和室がくるので、これは深刻。1F和室で寝ていたら、深夜に子供が2Fトイレを使って流れる水の音で目が覚めるというような事態を断固阻止です。
ということで、2Fトイレは我が家はやめました。必ずと言っても良いほどついているようですが、どうなんでしょうね。
とはいうものの、2Fの多目的スペースにその気になれば簡単につけることはできますので、あまり心配はしていません。また、1Fのトイレは、階段を降りてすぐのところに設けましたし、階段は踊り場付きで、足下灯や手すりなどをしっかり用意するので、安全面も気を付けることにしています。
 おじは、階段踊り場から入るトイレという設定もあるとアドバイスしてくれましたが、これは私には1Fからも2Fからも不便と思ったので、1Fでということにしました。

3rd round

9/30 プランのアップデートができたとのことで打ち合わせをしました。
これまでは、平面図で議論をしてきましたが、だいぶ方針が固まってきたので、
今回は断面図もかかれています。
間取りについては、すでに書いた通りですが、少し違いがあるのは、2Fの多目的室が、将来子供部屋が2室必要になる可能性を踏まえて、仕切りを入れて個室化することができるようにしたことです。我が家は基本的にはオープンな空間づくりを基本に考えていますが、例外があります。それは、夫婦の寝室、と子供部屋です。
これらの部屋はそんなに広々していなくて良いですが、プライバシーをとれるようにすべき、と考えています。
また、断面図を見るとリビングの上の吹き抜けの2Fの上部には「ロフト」が作られていました。
これは、2Fの多目的室から梯子で上がれるような感じのスペースで、荷物置きができるとともに、吹き抜けの
容積を小さくして冷暖房の負荷を下げることを狙っているとのことでした。
このロフト、あれば便利でしょうが、「いらない」とお願いしました。
ロフトはどうしても暑くなるので、居られないし、荷物を置くにしても、保管環境としてはいまいちです。
ただで施工できるわけではないので、要らないものは省くの精神で省きました。
それから、断面図を見ると、かなり建物の全高が低めに作られています。これは、天井高を抑え気味にしているためです。1F階高が2.6m, キッチンの天井高が2.2mです。2Fの階高も2.53mと割合低めです。2Fはところが、勾配天井を採用しているので、感覚に訴える階高はそれほど低いわけではありません。
この階高の設定は、建物のプロポーションを考えてのこととのことでした。
ロフトをやめる他方で、お願いしたのは、「床暖房」をLDに付けたいということです。
吹き抜けでつながっているので、多目的室も含めかなりの容積がありますが、これらの部屋を床暖房で暖房できれば、実質全館暖房が実現するのではと考えました。まあ、相当燃料費がかかりそうですが。。。。
これは費用的に相当重そうですが、床暖房、魅力的です。。。

総二階建てプラン

総二階建てにすることは、屋根と基礎の面積を減らし、また、壁の面積を減らし、コストダウンにつながります。
うちも予算が厳しいので、総二階建でコストを減らすことを検討していただきました。
部屋の要素はそのままで、立方体に近い形で総二階にする検討をしていただきました。
検討してみると、総二階建て、結構難しいように思います。
一つは、平面図で正方形に近い形にすると、南北の長さが長くなるので、南から入る風の風通しをよくすることが難しくなり、また、南側の庭を広くとることも困難になってきます。部屋を配置していくと、意外に廊下が必要になるところが出てくるので、面積を小さくしにくいです。
一応、総二階建て案を作っていただき、2枚並べて、「どっちにするか考えてみてくれ」とのことで、時間をいただきました。
ずいぶん悩みました。お金の節約も大事だと思いますから。
しかし、総二階のプランを選択すると、この土地を選んだ時に考えた、庭を比較的に広くとり、風通しの良い家にするというプライオリティに関してどうしても妥協した内容になってしまうように思い、総二階のプランはとらない考えを伝えました。
そうしたら、「もし総二階のプランを選択したら、設計を降りようと思っていた」とのこと。やはり、プランとして魅力が少ない(おじ曰く、「伸びしろの少ない」)ものは、設計もつまらないようです。
そういうわけで、8月中旬にもらったプランを基本に進めていくことにしました。

2nd round

8月中旬、2回目のプランをもらいました。
面積をかなり絞ったプランで、床面積は何と31.4坪まで小さくなりました。
これは、スペースの必要性を検討して無駄なスペースを合理化したことが大きいです。
前のプランと同等以上の使い勝手を達成して、床面積を小さくして費用を抑えます。
玄関が西に面していて、その前面に倉庫があるのは変わりませんが、玄関が少し南よりになりました。
玄関を入ったらそこはリビング・ダイニングです。家の南半分が全部リビングダイニングになっています。
ただ、広大なLDではなくて、面積は13.4畳程度です。
家の北半分には、玄関に近い方(西)から、6畳和室、キッチン、階段と続いており、LDとこれらの部屋の上側に2Fが乗っています。リビングの上にはやはり吹き抜けになっています。
キッチンはクローズドのキッチンになりました。妻はオープンなキッチンがいいと言っていましたが。。。片づけされていなくても、気にならないという意味では、クローズドが一番。匂いがLDに広がっていくこともありません。ただ、キッチンで作業中に庭が見にくいという意味では悩ましいところです。
キッチンの北側には勝手口があり、ゴミ捨てが便利です。
水回りが必要です。水回りは、1Fの2Fが上に載っていないところに、集約されており、階段の隣に、トイレ、浴室とあり、その南側が3畳の脱衣室兼、洗濯室兼、洗面室です。浴室は東に面しているので、朝日が入ってきます。また、洗濯室兼洗面室は、東南の角ですので、朝あさひのなか洗面ができ気持ちよさそうです。さらに、洗濯室兼洗面室の南側、ダイニングの東側に「ウッドデッキ」が作られており、洗濯室の南側には庇がついています。ここには、ダイニング、洗濯室どちらからも掃出し窓で出られるようになっています。
これって、とても便利で気持ち良いスペースになっています。
1.洗面所からウッドデッキを介して南の庭が眺められて気持ちよい!
2.洗濯室ともの干場(ウッドデッキの庇があるスペース)が隣接していて、すぐに出られるので洗濯動線が極小!
3.もちろん、南に洗濯室が面しているので、洗濯室内に干しても、よく乾く!
4.ダイニングの横がウッドデッキで、掃出し窓でつながっているので、机をウッドデッキに出して、オープンカフェのような感じで庭を眺めながらお茶(ビール?)を飲んでもいいのでは?
これかなり気に入りました。
2Fは階段を上がったところが多目的室(北側)で、東南の角が子供室(4.5畳)、西南の角が寝室(6畳)、寝室の北側がWIC(2.5畳)。階段の横には2Fトイレを付けています。
ここのコンセプトは前のプランとほぼ同じですが、天文観測室がなくなったことと、多目的室の面積が抑えられています。また、子供部屋が東南の一等地に移動しました。
このプランはなかなかすぐれていると思ったのですが、費用をさらに抑えるために、「総二階建て」のプランも検討するとのことでした。今のプランは、水回りが北東の角に半島状に突き出して出ているので、「総二階建て」ではありません。

天文観測室やめる

プランをいただいた後、おじから電話をいただく。
天体観測室を当初計画から外してはどうか?
ということでした。
その理由として大きいのは、資金計画。天体観測室はスライディングルーフが80万程度でありますが、
工事の手間賃その他を考えると非常に負担が大きいものです。今の私なら、この負担が非常に重いものであることを理解できますが、当時はそうでもなかったと思います。
やはり、趣味のスペースで全体計画を圧迫してしまうのはよくない。現金一括払いで建てるわけではない我々一家を心配してのことでした。
技術上にも問題がないわけではありません。
まず、水じまいの問題があります。生活の場である家で漏水があっては大変。また、屋根勾配の途中に煙突状に観測室が突き出ることになるので、そこに流れてきた水を処理することはできるが、長年の経年変化のなかで、雨もりしないで維持することに問題がないわけではありません。
もう一つ、問題は振動です。遠い星を望遠鏡で拡大してみますので、望遠鏡が振動していてはまともな星の姿を見ることができません。振動対策は、他に天体観測室を作られている方も苦労して作られているようで、地面から望遠鏡を乗せるコンクリートの台を立ち上げ、建物とつながらないようにして対策したり、2重床としたりして建物の振動が望遠鏡の架台に伝わらないように対策をしたりしています。
こちらは、木造で考えているので、振動を防ぐことは大変難しいです。
このようなことから、「天体観測室」を建物の計画から外して独立させることをアドバイスされました。
そして、悩んだ末、このアドバイスを受け入れることにしました。
それは、資金面の不安もありますが、独立させることにして、資金面のフレキシビリティをあげるとともに、まず、最初は観測室を作らずに庭で天体観測をすることによって、振動問題をお金を使わずになくすことができますし、水じまいの問題を心配しなくてもすみますし、将来の観測室の場所も自由度が高まることになります(庭などの余裕敷地はそれなりにはあるので、ゆっくりと視界などの検討を入れてよい位置に設置ができる)また、段階を設定することで、これは、将来の楽しみも増えるという意味では、趣味にとってはその方が良いように思いました。観測室の構造も、木造からコンクリまで何でもアリになりますしね。
そういうわけで、観測室は外していただき、プランを考えていただくことになりました。