鏡面測定 干渉計/フーコーテスト比較

Bath interferometer を作成し、鏡面の干渉計による測定ができるようになると、これまで使っていたフーコーテストの結果と比較をしたくなります。

あれこれと、テストを繰り返すなかで、干渉計も改良というか、ちゃんとデータをとれるように整備をしました。

(1) USBカメラのレンズは、今まで6-60mmのズームレンズを使っていましたが、このレンズはめちゃめちゃケラレることが分かったので、F5の鏡面あたりまでを検査することを視野に、f=16mmのCSマウントレンズをamazon で調達(翌日配達万歳!クロネコヤマトの皆さまお疲れ様です!)、カメラのテスターへの固定方法も、試行錯誤した結果、クリップで留める形に変更。

(2) 先に製作した干渉計では拡散用のレンズにf=15mmのレンズを使っていましたが、F5の鏡には拡散が足りないことが分かったため、f=4mmのレンズに交換。このレンズは直径も8mmとまえより少し小さいので、そこのところも多少改良要因。

(3) レーザーの入り切りのトグルスイッチを留めないで使っていたら、配線が折れたので、L金具でテスターに固定。

磨き途中の鏡(15cm F8)について、Bath interferometer とフーコーテスターによる波面誤差(W) の比較をしてみました。

フーコーテスターによる波面誤差は

こんな感じで、PVで550nm (緑)で1.2波長程度波面誤差がある結果(大きすぎて星を見れる状態ではない)。

今回作ったBath interferometerの結果

結構あってますね。よかった!

最初にこれ書いたとき、

(振幅が結構違うのが気になります。フーコーテスターの結果から波面誤差を出す式が間違ってる?形はよくあっているのですが。。。なやましい。)

って書いたのですが、干渉計のデータ処理をするソフト(OpenFringe)の設定が間違っていたためと判明。

 

…. ということで市販の鏡(15cm F5)も両方で検査してみました。

カメラのレンズを焦点距離の短いものに変えたので、F=5の鏡でも鏡全体のきれいな干渉縞を得ることができました。

干渉計の結果

ちょっと難しいところですが、0.1波長以内ぐらい(detailは議論難しいです)。

フーコーテスターの結果

真ん中はともかくとして、主だったところは0.1 波長以内ぐらいですかね。市販の鏡(といっても私のは中華のばっかりですが)はたいてい真ん中は斜鏡の影なので、ちゃんと整形されていません。手で磨いていても真ん中をちゃんと整形するのは難しそうなので、まあ当然というところ。

真ん中が干渉計の結果と違っているのですが、フーコーテスターでは真ん中の波面誤差をきっちり出すのは至難なので見ないようにしています。

ちなみに、この鏡、干渉計の結果の全体はこんな感じで、

ちょうど光軸調整用の金具が張り付けられている(120°ごと)ところに変形が見られます。ひょっとすると、金具があるために温度変化になじむ速さが場所によって違っているためかもしれませんが・・・

波面誤差を定量的に分析するのは結構大変ですが、どちらも同じ結果を基本的には出せることが分かってほっとしました。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)