おはなしポケット リクエストボックス完成

小学校での絵本の読み聞かせボランティア「おはなしポケット」に妻が参加しているのですが、読んでほしい本のリクエストを投稿するポストを作ってほしいと言われたのが夏前。

ようやく形になりました。

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これは小学校の図書室の腰高の本棚の上に置くのが想定のものですが、リクエストのフォーム用紙や、リクエストを書くときに必要な鉛筆も一緒に置いておけるものにしました。

CNCルーターを使って材料の切り出しをしましたので、「おはなしぽけっと」とルーターで文字を彫ってみました。文字は、0.4mmのVカッターで1mm深に切り込んでいますが、それだけでは非常に線の細い字になってしまいますので、0.5mm程度内側にもう1本切り込みを行うようCAMコードを作成して文字を彫っています。

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後ろ側には、リクエストが溜まる引き出しが見えています。
引き出しの箱は、ダイソーで売っている100円のMDF合板を接着剤で接合して作りました。
設計の途中で、金物を一切使わないことにしたので、引き出しの取っ手は、指がちょうど入る大きさの穴をあけて取っ手としました。

箱全体は、釘・ねじなど使わずに組立てています。子供が触るものなので、釘を使うと何かの拍子で引っかけたりするシチュエーションが起こる恐れがあるかなと思いましたので、木ダボは使いますがそれ以外は、接着剤を使った張り合わせだけで構成しました。

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張り合わせだけで作ろうとすると、難しいのが、斜めの面の接着です。
こんな感じで、斜め材を切り出した余りの材で、斜めの面をクランプするための治具を作り、さらに斜めの面が滑らないように本体をうまくクランプで拘束することが必要です。

吊戸棚の作成に使った合板の余りだけを使って作成することを目標にしましたので、木口は残念ながらテープが余っていなかったので木口テープを使った処理はしていません。設計上、なるべく木口が見えにくいようには配慮して設計をしてみたつもりです。

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塗装は、これも吊戸棚を作った時に使用したワシンのウレタンニス(透明クリヤー+艶消しクリヤー)の余りで塗っています。塗装は、簡単に2回塗り程度で済ましています。
これを作っているときに気が付いたのですが、このウレタンニスの塗膜はとても丈夫で、サンドペーパーをかけてもなかなか塗膜がはがれません。素晴らしいニスだと思います。

切削条件の表

エンドミルで切削するときの条件は相変わらずよく理解していませんが、図書館で借りた、「フライス加工基礎の基礎」という本の表から、私の使いそうなエンドミルと素材について条件を下の通りまとめておきます。

    切り込み1mm (溝)について (切り込み量にFは反比例)

  1. アルミ合金 切削速度 50-80 m/min (HSS) 90-140 m/min (超硬)
    • 径3mm HSS 2枚刃エンドミル F=610~976
    • 超硬 F=878~1366
    • 径6mm HSS 2枚刃エンドミル F=1215~1944
    • 超硬 F=1749~2721
  2. 黄銅  切削速度 35-40 m/min (HSS) 50-60 m/min (超硬)
    • 径3mm HSS 2枚刃エンドミル F=185~212
    • 超硬 F=212~254
    • 径6mm HSS 2枚刃エンドミル F=371~424
    • 超硬 F=424~508
  3. 炭素鋼 S45C 切削速度 25-30 m/min (HSS) 35-45 m/min (超硬)
    • 径3mm HSS 2枚刃エンドミル F=95~114
    • 超硬 F=106~136
    • 径6mm HSS 2枚刃エンドミル F=190~228
    • 超硬 F=212~273

CNC 集塵システムを考える

CNCルーターの切り屑の掃除に困っておりまして、今、集塵を試行錯誤中です。

集塵ホースのアタッチメントをこの間半分切削しましたが、もう半分を同じように木から削り出して、CNC本体に取り付けてみました。

こちらがその状況
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ホースは最終的には、掃除機に繋いでいます。

掃除機は、弱運転で動かしてます。標準運転だと、途中の洗濯機の排水ホースが負圧で縮んでやばい感じ。

集塵のテストということで、木のポケット加工をして様子を見てみました。
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木の切削での集塵テスト(動画)

エンドミルから弾き飛ばされる木屑が一定数あるようで、そのようなものは収集できていませんね。
切削場所のポケットなどに木屑が溜まることは防げているようで切削の様子がよくわかるのはいいですが、もう少し欲張ってちゃんと切り屑が収集できるようにしたいところ。

スカート状のものをホースとスピンドルの間に設置するのがいいかなあ。

CNC 3D切削に挑戦

CNCルーターで切削していると、切りくずがいっぱい出ます。

今は都度掃除機で吸っているのですが、一度飛び散ったものを掃除するのは大変ですので、集塵機(というか掃除機)をスピンドルの近くからホースでつなげられるようにしようと思います。

というわけで、スピンドルの近くにホース(monotaroで売っている、これ)をつけようということを考えています。

ホースには、1/2″のネジがついていますので、塩ビ管用のTS継手の呼び16mm(こんなの)が手持ちであったので、これを間に挟んで、洗濯機の排水ホースを経由して掃除機につなぐことにしました。

洗濯機の排水ホースですが、TS継ぎ手と微妙にサイズが合わない(継手の外径が大体29mmあったのに対し、排水ホースの内径が26.5mm程度)ので、CNCのA軸の三つ爪チャックにTS継手をくわえて、CNCルーターでA軸を回して継手の外径を削って合わせこみました。ジョグでY軸を0.4mmづつ送ってはA軸を1回転させるという所作を繰り返して削るので、結構面倒でしたが、問題なくできました。

次に、monotaroのホースをスピンドルにつけなければなりませんが、かなり複雑な形状のものなので、ホースの受けを作ってやらないとダメかなと考えました。

というわけで、ホースの受け台をCNCルーターを使って木で切削して作ろうと思います。

1. まず、受け台の図面を作成

ノギスで適当にホースの形を計測して、今はtrimble から配布されているsketchup make というフリーの3D CADで作図しました。

mounter_sketchup

作図は、まず、ノギスで計測した内容の輪郭を描き、それをsketch-up のfollow me 機能を使って、回転体に変形し、回転体のホースのsolid モデルを作成しました(選択して、コンポーネントの作成をすると、solid になります)。

そのあと、切削対象になる角材を四角を押し出して作図し、これもsolidにコンポーネントの作成によって変換しました。

それら2つのsolid コンポーネントを移動、重ね合わせ、solid ツールの減算によって、切削された角材を図面にしました。

sketch-up make は、アドインでSTL(三角ポリゴンによる3Dモデルファイル)をエクスポートできますので、これで、切削モデルのSTLファイルを作成しました。

2. 次に、3D CAMプログラムで切削プログラム(Gコード)を作成

3D CAMプログラムはさすがに、有償のプログラムばかりと思います。今回、Deskprotoの評価版を使って、STLファイルからGコードに変換してみました。他には、オリジナルマインドなどで紹介されているソフトもありますが、planet CNCのフォーラムで例があったので、これを選んでみました。

有償版もホビー用途であれば、159ユーロのライセンスもあるようなので、使い勝手が良ければ、これを買ってもいいかなと思いますがとりあえず、今回は無償でやり切りたいと思います。

 

mounter_deskpro

 

使い方は、簡単でしたので、省略。切削パスが表示されていますので、見て確認しました。

設定で注意するのは、私が使っているルーターは、いきなり刃物全長を使った切削ができるようなものではないので、一定の厚みごとに分割して切削するように設定する必要があります。私の場合は、1.5mm厚ごとの切削するような設定をしました。

また、切削範囲はディフォルトでは図面に示されたところ全体ですが、これを限定するとか、切削の原点を角材の上面に設定するなどですが、これはいずれも切削条件の設定のところで、わかりやすく示されていたので、問題なく設定できると思います。

3. 切削

出力したNCファイル(Gコード)をplanet CNCに読み込ませて切削を実行しました。

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切削中は、掃除機で削りかすを吸い取るぐらいしかやることがありません。

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一度目の切削は切削の単位を0.6mm程度にしてみたら、結構粗っぽい削りになりました。ので、2.のDeskprotoの設定を0.2mm単位程度の切削、X, Y 両方向に切削するように設定して仕上げ切削をしました。

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2回目の切削の結果は、とってもスムーズ。

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monotaro ホースもまあまあよくフィットしてます。

ちょっとサイズが小さい気がしましたが、これは最初のノギスの計測がいい加減だったせい・・・・留めるのには問題ないからまあいいや。

 

 

 

 

CNCルーターで文字彫り

小学校のおはなしぽけっとという絵本読み聞かせの関係で、リクエストを入れるポストを作っているんですが、今日はCNCルーターでポストの表面に文字を掘ってみました。
CNCルーターのテーブル面が微妙にうねっている可能性もありますので、多少深めに1mm程度の深さ彫ってみました。彫刻は、中華なCNCルーターに一緒に付いてきた、0.4mm幅程度のVカッターを使って彫りました。
送りはF1000程度、カッターは12000rpm 程度で。
掘りくずが、掘ったところにはまったまんまになっているところなどあるので、見栄えがいまいちですが、こんな感じです。
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掘り込みの深さは十分ですが、幅がちょっとだけ狭い感じなので、JW_CADの複線機能を使って、文字の内側にもうひとパス切削して、溝の中に色を注してみようかなと思っています。
今、色を何にするか悩んでいるところ。ポストなので、無難に紅色かな?文字と合わせてポストの屋根を同じ色に塗ろうかな・・・