卓上旋盤(旋盤市場のPSL400-VD)導入してだいぶ経つんですが、稼働率があまり良くありません。
それは、やっぱり、CNCでもなく、ハンドルグルグルで操作するタイプなので、面倒、ということかもしれません。
縦送りも横送りも、ハンドルを回して、刃の位置を設定するのですが、ど素人の工作用ですから、たまにしか卓上旋盤を使わないので、いつまでたってもハンドルの回し回数から送り量を間違わずに設定するという慣れた状態に到達できずにいます。
だいたい、何回か送っているうちにどこまで送ったか忘れてしまっていて、削りすぎたりしちゃいます。
やはり、楽しく工作をするには、ど素人ほど、楽な工具でないといけません。
ということで、前々から、DRO(Digital Read Out)をつけて、刃の位置を覚えていられるようにしようと思っていたのですが、しばらく前に旋盤市場で取扱いのDROキットを購入してみて試したものの、それは、ハンドルの回転数をカウントする方式なので、送りネジのバックラッシュ分誤差が出てしまうし、ハンドルの回転が非常に渋くなってしまい、嫌になって元に戻してしまっていました。
今回、ふと、思い立って、卓上旋盤にデジタルノギスをつけて、刃物位置を直読する方式にしてみました。
取り付けたデジタルノギスは1丁1000円弱で買ったものなので、失敗しても惜しくない、ということもあります。
フライスで取り付け金具を切り出して、デジタルノギスを取り付けました。デジタルノギスのジョーをそのままにつけると、操作中に思わずケガをするかもしれませんので、不要なところをディスクサンダーで切り落としました。ノギスのスケールを高温にしてしまうと使えなくなってしまいますので、水で冷やしながら切断しましたが、ステンレスは熱伝導率が低いため、それほど慌てずとも、壊さず切断することはできました。
縦送りへの取り付けは、自動送りのラックの止めネジに固定用金具(L金具)を共締めして、スケールの方は、旋盤本体にすでにあったM6のネジ穴を利用して取り付けました。
横送りの方も、既存のネジ穴を利用したかったのですが、良い方法が思いつかず、横送り台の2か所にタップ穴をあけて、金具を留めています。無精者なので、ドライバードリルで直接ゴリゴリ3.5mmのドリルで穴あけ、M4のタップを切りました。加工は送り台が柔らかいため簡単デシタ。
現物を見ながら、金具を作っていったため、構想が不十分で現物合わせの嵐ですが、何とかつきました。各部ハンドルが干渉しない位置にノギスを取り付けるのは、それなりに大変でした。今の位置でも、心押し台と干渉しそうでパーフェクトとは言えませんが、一応、各ハンドルはどこにあっても干渉なく回せますのでOKと思います。
チェックとして横送りハンドルを1mm分回して、1mm表示が増減することを確認しました。
やはり数値で直読できるのは良いです。デジタルノギスの反応が遅いので、ちょっと悩ましいところもありますが、強力な助っ人を得た気持ちです。