レジンをバットに入れたままにしてはいけないのだと思いますが、めんどくさいのでそのまま部品をプリントしてみたりして遊んでいます。私は機構部品だったり、基板の止め金具みたいな、光造形のプリンターがあんまり必要ないことばっかりやっているので、もっぱら光造形で出したらどんな感じかなと様子を見るのが目的です。
改造したELEGOO MARSは特製のZ軸ベアリングを上端に取り付けてみました。これが吉と出るか凶と出るか?
似たような機構部品(コリメータ簡易取り付け用)を複数個出してみた。なんか斜めにモデルを回転している例がいくつかあったので、考えもなく真似してみました。が、あからさまにまっすぐの面がまっすぐ出ていない。
ELEGOO MARS(透明赤)とPhrozen Sonic Mini(青)で同じモデルを出して比較。
平らな面がデコボコになるのはPhrozen Sonic Miniでもなっているので、自己流改造のせいではなさそう・・・
寸法を測ってみる。
printer | Model | 16mm | 31mm | 24mm |
Phrozen Sonic Mini | A | 15.92 | 31.12 | 24.23 |
Phrozen Sonic Mini | B | 16.01 | 31.04 | 24.30 |
ELEGOO MARS改 | A | 16.12 | 30.85 | 24.37 |
ELEGOO MARS改 | B | 16.10 | 31.07 | 24.43 |
おおむね狙った寸法が出ている様子だけど、デコボコは目で見てはっきりわかるので不満。
ただ、M3のねじをそのままfusion360でモデリングしてプリントしたのですが、渋いけれどもそのままM3のねじをねじ込める程度の精度が出ているのはすごいと思いました。やわらかいので実用的かどうかは?ですが。
モデルを傾けてプリントするのと、そのままの向きでプリントするのでどの程度具合が違うかを見たくなって、モデルの回転をさせずにプリントしてみています。
5/14 追記)モデル回転なし(=Z軸と平面が平行)でプリントしてみたらやはりこちらのほうが望ましいですね。変な段差もない。
printer | model | 16mm | 31mm | 24mm |
Phrozen Sonic Mini | A | 15.85 | 30.86 | 24.15 |
Phrozen Sonic Mini | B | 15.86 | 30.85 | 24.16 |
ELEGOO MARS改 | A | 16.00 | 30.99 | 23.85 |
ELEGOO MARS改 | B | 15.97 | 31.03 | 23.84 |
今度は寸法もばらつきが減った(デコボコしていないので、測るところによる違いが少ない)のと、プリンターごとの性質が見えてきています。
ELEGOO MARS改は、おおむね正確だけどZ軸方向が少し短めにでる。
Phrozen Sonic Mini は、全体にやや小さくなるが、Z軸は長めに出る。これは樹脂の問題か、Z軸バックラッシの問題か(明らかに最初のあたりのレイヤーが膨らんでいる)かまでは考察できてませんが。
ねじのモデリングがどの程度できているかというと、
それぞれこんな感じで、ちょっと山谷がねぼけたような感じでねじができています(ELEGOOが顕著)。
また、穴やエッジを見ると、解像度はよい(LCDドットが見える)のですが、全般にだれた感じになっているんですよね。どういったプロセスでこうなるんだろう?
Z軸のエッジはよりシャープなので、stlにしたモデルが鈍ってるのかな・・・
造形したM3ねじにボルトを通してみたら、ねじ山が壊れまくりで一応留まりますが、実用的とは言えないなあ。もう少し強度のある樹脂ならいいのかもしれないけど、樹脂が柔らかすぎる。ELEGOO MARSでプリントしたほうがねじ山の壊れ方はましだったので、樹脂の種類にも依りそうだし、二次硬化の程度にも因りそうだ。
顕微鏡で見てみると洗いが不十分なところがあったりして、後処理が大変だな、と思いました。