ロケット打ち上げを見る(2)

8/8の早朝にUnited Launch Alliance (ULA)のAtlas V ロケットの打ち上げがありましたので、見てきました。

既にULAのサイトでレポートがされていますが、これは、米軍の中東地域での通信をサポートする静止衛星の打ち上げでした。7月下旬の打ち上げ予定だったのが、延期になり、ちょうど旅行のウインドウに入ったため、これはぜひ見に行こうということで、特別観客席(LC39 observation gantry)のチケットを購入していました。

ところが、後日この場所は発射位置に近すぎると言うことで別のApollo/Saturn V center横のbanana creek 観覧席に振替になってしまいました。が、でもそれでも発射台を直接見ることができる場所からの打ち上げ見学はマストと思い、早朝5:44から2時間のウインドウでの打ち上げ見学に出かけました。

観覧席へのバスツアーは3:30から出発のスケジュール。余裕をもって3:00より前にKSCのパーキングに着くように2時ころにはホテルをでてKSCへ向かいました。そしたら、KSCのパーキングは3:00 までは開いていないようで、その手前の道路が開場待ちの車で渋滞。ロケット野郎とロケットカップルが一杯、夜中3時前に渋滞というシュールな光景でした。

KSCの駐車場がまだ開いておらず、開場待ちの車で渋滞。左折した先がKSC駐車場入り口。

3時に駐車場が開きましたので、入場、バスに乗り、打ち上げ見学場所に行きます。

この観覧場所は、自動的にApollo/Saturn V centerの見学がセットになっているようで、強制的にアポロ8号の打ち上げに関するアトラクションを見学させられます。そのあと、観覧場所にすぐ行くも良し、アポロロケットの見学をするもよし、Tシャツ、パーカー、キャップなどお土産を買うもよしという感じで、ロケット打ち上げも一つのアトラクションという感じでお祭り気分が盛り上がります。

我が家は、マフィン、ムーンパイやコーヒーなどを買い、早めに観覧席に陣取りました。

観覧場所からは、現用の発射台であるLC39A/LC39B/SLC40/SLC41がすべて見渡せる位置にあり、SLC-41から打ち上げを待つAtras Vロケットから液体酸素放出に伴う雲がもくもく上がっている様子がよく見えました。

解説員が時々、衛星・ロケットのことを解説してくれるのを聞きながら衛星打ち上げを待ちます。一昨日夕方のSpaceXの打ち上げ後2日足らずの打ち上げですが、実はこれはまれなことの様で、普通は48時間程度は諸事情で間隔をあけているとのこと。ただ、今後は間隔を狭められるようにもするそうで、ますますこのフロリダが宇宙へのゲートウェイとして使いやすいものになりそうな予感がしました。

今回の打ち上げは、いろいろと発射前の点検で問題が見つかったようで、そのうちの一つはロケットエンジンに関係したものとのレポートを聞き、観覧席はざわつきました。いろいろと解決する問題があったために、打ち上げは最短の5:44からは少々遅れ6:13過ぎになりましたが、幸いにして、すべての問題がクリアになり、発射4分前の最終確認(担当エンジニアに点呼をして、Go for launch を出す。これがまたかっこいいんだ・・・)がされたときには、会場は「おー」という感じで盛り上がりました。

今日は、追加料金の有料観覧席のチケットを買った人限定のためか、早朝の打ち上げのためか、見学する方はみんな行儀がよく、打ち上げ前は、みんな声も出さず打ち上げ台をじっと見つめてましたが、発射台がロケットの光で明るくなると「いけー」って感じでみんなで応援をします。

ちょうど夜明けぎりぎりの時間で雲もほとんどなく、発射台を飛び立ったロケットをかなり長い時間見ることができましたが、成層圏を超えて飛んでいくロケットはとても美しいもので、衝撃波のためか、「ふわっ」とロケットの周りのくもりが一瞬にしてクリアになった瞬間など鳥肌もの。

本当かどうかはわかりませんが、「こんな美しい打ち上げは初めて」ということをKSCの方で言っている人もいて、感動的な打ち上げだったと思います。

ロケットは宇宙に飛んで行った。

発射が終わった後、お土産を買ったりしたあと、バスで駐車場に戻り解散。9時のKSCのオープンまではまだ時間がありますので、車でのんびりして過ごし、またKSCの開場に合わせて、NASAの今の宇宙開発のアクションについての展示などを見学して楽しみました。

SpaceXのドラゴン宇宙船。ISSの補給から帰還したものを展示。レーザー測距、自動ドッキング(?)への取り組みが現代っぽい。

SpaceXのドラゴン宇宙船、Boeingの7人乗りCST-100 Starliner のモックアップ、NASAの次期ロケットのSLSで打ち上げるOrion宇宙船の実験機など興味深い展示がたくさんありました。

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